葦名堰の一般公開 - 先人の偉業に感嘆の声

2015 08 04
8月1日(土)午前、胆沢区小山の葦名堰の一般公開が行われました。
この堰が一般に公開されるのは初めて!!
関係者や参加を希望者合せて約30名が葦名堰最終湧き出しに集合し、
参加者を葦名堰坑内に案内しました。
区間はおよそ120m、北の斜坑と呼ばれるところから地上に出ます。
葦名堰の保存、調査に携わっているのは葦名堰史蹟保存会のみなさん、
今回の見学についての留意点、そして葦名堰についての説明を
若槻会長さんや高橋さんからお話いただき、いよいよ見学です。
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最終湧き出し口から続く平堰の壁面は石積みが昔からのまま残されており、
ここからも先人の苦労が読み取れます。
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坑内には蝋燭や灯りがともされ、湧き出る水に映って神秘的。
ひんやりした空気が水路沿いに流されてきます。
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ここから奥には閉所恐怖症を克服してからでなければ進めません!!

みなさんが坑内を奥に進んでいる間に、
地上を歩き北の斜坑へ先回り。
ゴンゴン、ゴンゴンと中にいる皆さんの話し声のような音が奥のほうから聞こえてきます。
そうしているうちに、コウモリが追い立てられるように出たり入ったりし始め、
皆さんが出入り口に近づいてきたことが確認できます。
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今回参加された皆さんの中には、
金ケ崎町の三ヶ尻瘤木歴史探訪会の皆さん11名が含まれていました。
新聞の募集記事でここに葦名堰という堰があることを知ったとのこと、
金ケ崎にも葦名堰よりは比較的新しいが人為的に掘られたと思われる洞窟があり、
調査・保存を進めたいと考えているところ、その為の視察目的もあり、参加されたとのことです。
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江戸時代の手掘りの穴堰を目にし、先人の開削技術と
そしてこの堰の保存に尽力されている保存会のみなさんの活動に感嘆の声を上げていました。

胆沢区小山中沢の久美子さん・メリーちゃん親子とお友達のきらくんも参加してくれました。
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手掘りのままのトンネルをくぐるために、あっちこっち泥んこになりながら、坑内を見学した子供たちは
すごく面白かった!!ここにこんなところがあるなんて知らなかった!!とお話してくれました。

このように私たちの街にも数百年前の史跡が残されています。
それは気をかけて守ろうとしなければ、あっという間に朽ちてしまい、忘れられてしまうもの。

葦名堰史蹟保存会のみなさんは、現代の豊かに広がる水田は
遠き祖先の努力や苦労の証であることを知ってほしいと活動を続けます。
この秋には全長24㎞の全行程を踏査する予定だそうです。

葦名堰に関する記事は過去記事にもあります。
2013-05-14 水の歴史『葦名堰』を歩く・・・
2013-10-17 二の台堰最終受け込み
2014-08-11 葦名堰史蹟一般公開に向けて
どうぞご覧ください。
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