鹿合のオショレンジさま

2013 12 11
胆沢区若柳鹿合(ししあわせ)に『オショレンジさま』と呼ばれているお堂があります。
131204オショレンジさま1

お堂の管理者は「子養観音堂」と呼ぶそうですが、
一般に「安産の観音様 オショレンジさま」と呼ばれ、本尊は木造子養観音で、
松林地蔵といって子供を抱いた像であるそうです。
131204オショレンジさま410㎝程度開いていた扉から
のぞくとお堂の中には奉納された
小枕がたくさんぶら下がっています。
これは安産のお守りと考えられます。
胆沢町史【町内に見られる神仏信仰】 
【堂塔及び石碑に見られる民俗信仰】の箇所に
次のように書かれています。
・・・また観音堂が多くあるのも
十三仏思想によるもので、
神社や社堂内をのぞいて見ると、
色もさめた小さい枕が積み重ねておかれている。
これは「お産の時、枕を一つ借りてこの枕を握り、
全身汗して一心にようやく無事お産ができた
心から感謝をこめて一つ新しく作り、
二つにして返した昔の、
産婦人科医もいない、金も無い貧しい生活に、
神仏にたよった姿」がのこっているのである。・・・

とありました。
このように記載されていることから、
胆沢区内には他にも小枕が奉納されているお堂があることがわかります。

安永四年十月二十三日付棟札に「松林寺」とあり、『しょうりんじ』が変化して
「オショレンジさま」と呼ばれているのかとも考えられます。

敷地内には、雷電塔があります。
案内板が汚れて見えにくくなっているので、記載されていることをそのまま記します。
雷電塔
雷を神格化した神で、水神であり、
そこから作神さまとしても信仰されました。
町内では、三十一基のうちで最も古く、
文化十三年の建立となっています。
耕地整理前は、雷の落ちた場所は水田のなかであれ、
そのまま保存されていたそうです。

131204オショレンジさま2

若柳鹿合のオショレンジさまという不思議な名前のお堂。
様々な神が人間の生活のいたるところに鎮座ましまして、祈りの対象となり、
また神に祈るしか術がなかった時代の人々を思うとせつなくもなりますが、
その時代の神々は今どこで何を思っているのでしょう。
今もまだ静かにそこに佇んでいるのでしょうか。
131204オショレンジさま6
Comment

管理者のみに表示